名古屋地方裁判所 昭和45年(ワ)1332号 判決
以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。
〔判決理由〕(四)(1) 又、被告が原告の本件土地取得対抗要件具備の日(昭和四四年一二月二九日)以後本件土地部分を不法に占拠して原告の使用収益を妨げていることは前示のところから明白であるから、被告は原告に対し本件土地部分の使用料相当の損害金を支払わなければならない。
(2) そこでその金額につき考えるに、<証拠>によると本件土地の時価は平方米当り二万七三〇〇円と査定されるので本件土地部分六〇平方米の時価は一六三万八〇〇〇円となる。そこで之に期待利回率年六分を乗じると金九万八二八〇円となるから、之を以て年間相当賃料額と認むべきである。したがつて相当賃料月額は計算上金八一九〇円となる。
他方<証拠>によると本件土地競売時の賃貸借調の際、被告が本件土地部分の賃料月額は金八〇〇〇円であると供述したことが認められる。右賃貸借の事実はなかつたとしても、被告は右供述の際本件土地部分の賃料額として尤もらしく聞える金額を述べたものと思われるから、その金額が前記認定の金額と近似している事実は、前記認定金額の妥当なことを裏書するものと思われる。
<証拠>によると、後日被告は本件土地部分の賃料を月額三〇〇〇円と自から評価して原告に送金していることが認められるが、右は債務者たる立場から過少に評価したものと思われるので右金額は採用しない。而して他に前記認定に反する証拠もない。 (夏目仲次)